銃姫 1
銃姫〈1〉Gun Princess The Majesty (MF文庫J)
- 作者: 高殿円,エナミカツミ
- 出版社/メーカー: メディアクファクトリー
- 発売日: 2004/04
- メディア: 文庫
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物語の背景
かつて神は人間たちの愚かさに怒り、彼らから魔法の力を奪ってしまった。
ところが、人は魔法を弾丸に封じ込め銃器で操ることを思いつき、
ふたたび「力」を手に入れることに成功する。
世界は殺伐とした戦争の時代へ突入した。
少年セドリックは、姉のエルウィング、テロリストの少女アンブローシアと共に
世界の命運を分けると言われる銃「銃姫」を探して旅に出る。
銃姫の引き金をひくものはいったい誰なのか。そして、銃姫の秘密とは!?
※銃姫(1)裏表紙より
主要人物
セドリック=アリルシャー:『魔の血統』
オリヴァントに奪われた銃姫【この世から望んだ言葉を消し去ることができる失われた時代の遺産】
を取り戻すため、メンカナリン聖教国から旅に出た14歳の魔銃士。
ちょっぴりシスコン気味で、押しの弱い性格。
アンブローシア:『亡国の王位継承者』
セドリック、エルウィングと行動を共にしている14歳の魔銃士。
5年前に滅んだガリアンルード(鉄なる壁の国)の王女でもある。
国を滅ぼしたスラファト(飛び翔る竜の国)と、その協力をしたメンカナリン聖教を憎んでおり、
祖国復興の為に銃姫を使おうとしている。
かなりキツめの性格だが、思いやりが無いわけではない。
エルウィング:『シスター見習い』
セドリックの姉でメンカナリン聖教のシスター見習い。17歳。
人間凶器とアンブローシアに言わしめるほどの音痴で、方向音痴。
性格は至って穏やかで、セドリックには特にやさしく、危険領域に達するほどのブラコンである。
オリヴァント:『キメラの魔銃士』
銃姫を奪って逃走中の天才魔銃士。
道すがら気まぐれで人々にカートリッジや銃を与え、トラブルの元凶になっている。
その目的は未だ不明。
感想
魔力を吸収しやすい銀の弾丸に魔力を込め、
魔法銃に装填し放つことで、間接的に魔法を発動させる…
魔法を込めた弾丸を扱うというあたり、何となく星方武侠アウトロースターを彷彿とさせますが、
星方がヒーロー活劇なのに対して、銃姫は少年少女の葛藤と成長記といったところでしょうか。
巻頭のキャラ紹介欄で隠されていたセドリックの出生も、
引っ張ると思っていたらあっさり明かされていますし、意外と短いストーリーなのかも。
この巻ではアンブローシアがメインで話が展開してましたが、
いやはや、彼女ツンデレぶりは見事でした(そこかよ
セドリック、アンブローシアの二人は早い段階で(ほぼ)謎が解けたのですが、
巻末でオリヴァントに「鉄姫」と言われたエルウィングが謎を残します。
セドリックの姉という以外、
完全にアンブローシアとの”比較対照”にしかなっていなかったので…。
次巻以降の展開が楽しみです。